白茄子ズボラーナ姉さん
メ(メンドクサガリ−ナ)「ミロクスキー・メンドクサガリーナです!趣味は光合成、生き甲斐は手抜きです!!」
キ(キッチリーノ)「え!せやったん!ミロクスキー・キッチリーノです!今一番興味のあることは生まれてきた意味です!」
メ「え!そうだったのお!!」
キ「せやねん・・・妻のお前にも言ったことなかったけど」
メ「今回はそんな私たちの存在意義が解明される時よお〜〜〜!!なんと!
369商店で今一番人気のある野菜はな〜〜んでしょう♪」
キ「微力商店?」
メ「違うわよ!ミロクよ、ミ、ロ、ク!!みろく商店!!微力て何よ!」
キ「怒るなよお〜、鼻がつまっててうまく言えへんかったんやあ。」
メ「あ〜もう、また無駄な前降りしちゃったわ!実はね、今一番売れている野菜は・・・私たち白茄子✨なのよッ!!!!!」
キ「ええっ!!!」
メ「うふふ、びっくりした?」
キ「ワシら・・白茄子やったん!!!」
メ「びっくりするのそこかい!!知らんかったんかい!!
もう、あんたとは、やっとれんわ!!」
キ・メ「しっつれ〜しましたあ〜〜〜〜〜♪」
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大変失礼しました。ここからが本編です。
メ「というわけで、今日は白茄子料理を紹介しようと思うの。」
「私のことを忘れないでッ!!!」
キ「だ、誰?」
メ「ズボラーナ姉さん!」
キ「ええ〜〜〜〜〜〜〜???」
ズ「私が白茄子を代表して料理になってみせるわ!!」(服を脱ぎ捨てる)
メ「ね、姉さん、なんでいきなり裸に!?」
ズ「私たち白茄子は皮が厚いの!炒め物にするときは皮を剥いて!!
まずは乱切りにして、ピーマン、薄揚げと一緒に炒めてナンプラーと砂糖で味付けよ!」(油のあたたまったフライパンに投身する。油のはねる激しい音!!)
メ「ダメーー!姉さん、油吸いすぎ!!」
ズ「落ち着いて。
まず白茄子を炒めながら他の材料も入れて、少し水を入れて蓋をするの。水は大さじ2杯くらいから様子見て足りなければ足してね!
火が通ったら最後にナンプラーをぴゃーっとかけて、お砂糖ふりふりして、ちゃっと混ぜたら出来上がり!お砂糖は個人的には粗糖がお勧めよ♪
ちなみに、最初にスライスしたニンニクを弱火でカリカリに炒めて、それを一度取り出してから調理して、最後にそのニンニクをふりかけるのも美味しいわよ♪」
メ「うわあ〜めんどくさあ」
キ「う〜ん、旨そう♪それ、ワシがやるわ。」
ズ「今回は薄揚げだけど、厚揚げ、鶏肉も合うわよお〜〜〜。はいっ!できあがりい!」
キ「うわあ〜〜〜、とろっとろやあ!」
ズ「でっしょお〜〜、他のナスを比べて柔らかくて、火を通すととろけるようでしょ♪
ただ、その分煮物には向いてないかもしれないわね。でもやってみたら美味しいかも。誰か試してみたら教えてね♪」
メ「ね、あなた。私たちの価値がわかったでしょう。もう前を向いて生きていきましょうよ。」
キ「まだや、まだワシは自信が持てん。だって・・・炒め物だけやないかあ!!!!他にどんな食べ方があるってゆうねん!」
ズ「丸焼きよ!」(燃え盛る火の中に身を投げる)
メ・キ「ええっ」
メ「ね、ねえさーーーーーーーーーーーーーん!!!!!ねえさん・・・ああ、まっくろこげ・・・あんなに美しかった姉さんがこんな姿に・・」
キ「待て、よく見ろ!」
ズボラーナの焦げが剥けて中から白い身が現れた!
メ「姉さん!」
ズ「さあ、スプーンでほじくって食べて・・・」
メ「お、美味しい、美味しいわ、姉さん。」
キ「ふっ、こりゃうまいわ。」
3人で夕陽を眺める。
キ「もしかしたら・・もっといろんな食べ方があるんかも知れへんな。」
メ「そうよ、きっと。あなたも、わたしも・・・
ね。姉さん。あら?姉さん?どこに行ったの?」
キ「さっきまでおったのに。おかしいな。夢やったんかいな。」
メ「いえ、夢じゃないわ。ほら、これ。」
キ「ははは、帽子忘れとるわ。また来てもらわな!」
台所には白茄子のヘタが横たわっていた。
身を挺して食べ方、いや、生きる意味を教えてくれたズボラーナ。
もしかしたら今夜、あなたの食卓に現れるかもしれない。
369(みろく)商店はオーガニックでローカルな野菜と食品をお届けする八百屋です。